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理学療法士・鍼灸師が観る五十肩 ・凍結肩〜夜間痛のある肩の痛みは神経から観る〜 専門家にも読んで欲しい,なかなか治らない肩の痛みの‘なぜ’

五十肩 痛み 凍結肩

・肩だけケアしても良くならない

・首のケアも必要

・神経の影響も考える

・より早い対処が重要

初回公開日:2016年12月

最終更新日:2026年4月

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五十肩の痛みが続くのはなぜか!?


 五十肩と一括りにされる【肩の痛み】にはたくさんの人が悩まされています.これは治療者側も同じです.

 今回は,五十肩 と言われる,『何をしたわけでもないのに痛みが出てきて,夜寝ているときにうずくような痛みで目が覚める』

 そんなやっかいな肩の痛みについてのコラムです.

 

私も以前は患者さんの肩がどんどん悪くなる過程を止められませんでした.医師が執筆するような書籍にも『凍結肩(ここでの五十肩)は,拘縮(関節が固くなり動かなくなる事)が完成してからが勝負』と言う文言があるように,私自身も仕方のない事と諦めていた時期もありました.

でも決してそうではありません.

私同様,理学療法士や鍼灸師の方に目を通してもらって臨床に役立ててほしい内容です.

五十肩 とは・・・?

呼び方について


五十肩とは,‘凍結肩’や‘肩関節周囲炎’という病名になることが多いようですが,加齢とともに起きるきっかけのない肩の痛みの総称です.

つまり【五十肩】という病名ではありませんが分かりやすいのでそう呼ばれているのでしょう.

なので【腰痛】と同じように『五十肩』と呼んでも色々な症状や原因がありますので『〇〇をしたら必ず良くなる』と言う事はありません.

それぞれの病態に合わせた対応が必要になります.

 

【五十肩】は肩の痛みの総称であり,軽症のものから重症のものもあるので,

  • 「ほっといたら良くなった」
  • 「痛みを我慢して無理やり動かしていたら良くなった」

という話もよく聞きます.病態により様々なので症状がひどくならずに緩解する事もあります.

ただ一向に良くならない肩の痛みも少なくありません.

 

  

このコラムでの【五十肩】は?


ここでは,

  • 動かさなくても痛い
  • 関節が固くなる,関節拘縮がひどい
  • 痛みが長く続く

タイプの最も治療に難渋する 【五十肩】に絞ってコラムを進めます.

 

このようなひどい五十肩は強い痛みが長引き,約2年も肩の痛みや関節の固さに悩まされます.

この固さは【関節拘縮】と言いますが,治療家のなかでもなかなか難渋する症状の一つです.

 

骨折して手術をするような大けがでも,そう長引くことはなかなかありません.

上記のタイプの肩の痛みはなぜこんなにひどい痛みが長引くのでしょう??

五十肩の痛みの理由は本当か?


考える人

このような肩の痛みはとても難しく『なぜ痛いか?』がわからないため,治療方法も適切なものが無いのが現状かと思われます.ですのでなかなか治らないのでしょう.

 

‘ 五十肩 ’をインターネットで調べると,

  • 腱板炎
  • 関節周囲炎
  • 滑液包炎

などが痛みの原因であるように書かれています.

 

さらに「なぜそうなるか?」については,

  • 肩甲骨の動きが悪い
  • 腱板というインナーマッスルの働きが弱い

事などが出てきます.

確かにこれらが原因で,肩関節周辺の構造物に炎症が起きて痛みが出ることはあります.

 

ただ考えなくてはならないのは,

  • 普通の炎症であれば安静時の痛む事はなく,夜に目が覚めるようなことは少ない
  • 2年間も症状で悩まされるのは考えにくい

事です.

 

 人工関節など侵襲の大きい手術後でも,1週間も経てばある程度痛みはコントロール出来ますし,それが原因で2年間も症状が残存するという事はほとんどありません.

そうすると腱板や関節包など関節の構造物だけの炎症による痛みとは考えられません.

五十肩 の ‘ 病態 ’ を考え直す


ここからは,ひどい五十肩で発生する【肩関節の固さ(拘縮)と 【夜間の痛み から肩関節に何が起こっているかを考えてみます.

【固さ(肩関節拘縮)】について考える

 五十肩による肩の関節拘縮は,肩の痛みが出てから一か月くらいすると起こり徐々に可動域が小さくなります.

肩の痛みが関節の固さより先に発生するので,関節の固さが痛みの原因ではなさそうです.もしそうであれば関節の可動域制限が先に現れるはずです.

 

そして一般的に『安静時の痛みは6か月ほどでなくなり,関節拘縮だけ残存する』パターンがほとんどです.固さがあっても痛みはない状態です.

関節の固さは肩の痛みに直接影響している訳ではありません.

 

次に関節拘縮の原因となる部分を考えます.

『拘縮が完成して固くなった肩を動くようにする』手術(マニピュレーション)をしたとき,関節を包んでいる袋(関節包)の,【後方下部】と【前上方の腱の隙間】に破綻した部分があり,肩周囲の筋肉に所見はなかったとの研究結果があります.

 

この事から,拘縮は筋肉ではなく関節包原因という事が分かります.

よく理学療法士や鍼灸師は筋に原因を考えがちですが,拘縮の完成した凍結肩には筋肉に対するストレッチなどのアプローチは効果が小さいという事です.

五十肩 治療 夜間痛 関節拘縮 マニプレーション
拘縮肩のマニプレーションによる破綻部位 (出典:肩関節,2001;25巻第2号:305-308.)

この関節包が原因となる拘縮,つまり急激な関節包の変化・変性はなかなか起こり得る事ではありません.

股関節や膝関節など他の関節で考えても,単純な炎症や変形でこのような急な変化は起こりません.

 

五十肩で発生する関節の固さは関節の炎症や変形に由来するのではなく,何らかの特別な理由で急激に関節包が縮むという事になります.

 

では何がこの肩関節の拘縮の原因でしょうか?

これについてはあとで詳しく解説しますが,上記の図で示した関節包が縮んだ場所を細かく解剖すると,神経の変性(神経が傷んだ状態)が観察できる事が分かっています.

 神経が関与する可能性があるのです.

 

【痛み】から考える〜特に夜間痛について〜

次に痛みから五十肩を考えてみます.

凍結肩に至る肩の痛みで特徴的なものに,動かした時の痛みではなく寝ている時など『動かさないのに痛い』と言う夜間の痛みがあります.

 

この【夜間痛】については議論されますが,よく言われるのは【関節内圧;関節の内側の圧力】の上昇が原因との説です.

 

この考えに至ったのは,

  1. 痛みがある人の関節内圧を測定すると,内圧が高い人が多かった
  2. 肩関節は,起きている姿勢より寝ている姿勢で関節内圧が高い
  3. 内圧を低くする手術をした結果,痛みが治まる人が多かった

などの研究結果に基づくものです.

 

これをみると確かに【関節内圧の上昇】が夜間の痛みに関与していると考えられますが,関節が固くなったときには関節包が縮んでいるため,内側の圧力も当然高くなります.

 

2.の『起きている姿勢』 と 『寝ている姿勢』の違いによる内圧の変化のためという考え方ですが,腕を三角巾でつるようにして内圧を大きくなるような姿勢にしても,痛みがひどくなる例に出会ったことはありません.

 ですので『内圧の変化』がすぐ痛みに影響するわけではないようです.

 

手術により圧を下げると痛みが改善される人が多かったのは確かだと思いますが,手術をした全員の痛みが消失するわけではないようです.

3についての痛みが減弱する理由は,ブロック治療で痛みが改善する理由にもあることですが『手術操作によって痛みを発する物質が洗い流す(Wash out)事になったため』か『感作など神経因性の痛みが麻酔の効果で緩和された』可能性もあります.

 

以上から考えると,関節内圧が直接痛みの原因と考えるのはやや短絡的で,まず内圧の上昇に至る理由を説明出来ません.そして拘縮につながる【関節包が縮む理由】もわかりません.

 

内圧の上昇は『原因というより結果』とするのが妥当だと考えられます.

 

そして『痛みの場所』から考察します.

夜間痛など五十肩で訴えが多いのは上腕の外側です.

腋窩神経 外側上腕皮神経 

図の黄色い線が通っているあたりです.

この黄色い線は,首から始まり脇の下を通って腕の外側に至る神経です.

ほとんどの方はここの痛みを訴えます.

 

さらに臨床にいる方に試して欲しい圧痛点が,

  • 頚部C5横突起部
  • 胸背神経の腋窩走行部
  • 筋皮神経上腕遠位走行部
  • 長胸神経及び外側胸神経の小胸筋下走行部

です.

このどれかもしくは複数個所に,ほぼ全例が圧痛を認めるはずです.

 

また,前腕にかかるまでの神経をストレッチしてみてください.強い伸張痛を訴える例がほとんどです.

 

つまり,頚部から起因する神経にそって【関連痛】ないし【放散痛】が生じているという事です.

後にも説明しますが,神経に障害があっても電気診断学的検査で検出されない事もありますので神経系の検査をしても抽出出来ない事が多いようです.

 

このように肩の痛みの場所には,神経が関与していると考えられます.

 

神経は,【痺れ】や【筋力低下】があるまでフォーカスされる事少ないですが,水面下・潜在的に症状はあります.

 

それを示す一つの現象として,Renaut 小体(神経終末の漿液性球状変化)があります.凍結肩例の腋窩関節包部を細かく剖検すると認められる神経の変性です.

 

Renaut 小体の解剖学的意義については未だ議論の余地はありますが,慢性的に絞扼を受けている部分や動脈硬化の進んだ部位に発生する事が多いようです.

 

さらに凍結肩の人のC5神経根は健常人に比べて断面積が大きく肥大しているとの報告もあります.どちらが先かは不明ですが,何かしらの神経の作用があることを疑わせます.

 

先ほども述べたようにこのような限局された神経障害は電気診断学検査で捉えられない事もあり,病態理解を難しいものにしている可能性があります.

 

拘縮と痛みから考える 【五十肩になるわけ】

 関節拘縮 マニプレーション
拘縮肩のマニプレーションによる破綻部位 (出典:肩関節,2001;25巻第2号:305-308.)

上図を再掲します.

固まった肩を無理やり動かした時に関節のどの部分が破綻するかを調べたものです.

この関節が急激に固くなる,いわゆる拘縮の原因となる『肩関節包』が変性する場所の【腋窩関節包】と【腱板疎部】は頚椎5番目からの神経の付着が認められています.

 

また,安静時にも発生する痛みの場所は,首の5番目から通ってくる神経に沿って生じています.

このことから【五十肩】を患う方は首の5番目に何らかの問題があり,単純な肩関節の炎症だけで痛みが発生している訳でなく,神経の影響も考えるべきという結論に至ります.

ですので【五十肩】に対して肩関節だけケアしてもなかなか良くならないという事です.

五十肩 と神経の関係


疑問 考え方 イラスト

普通のケガでは起きない,五十肩と呼ばれる異常な痛みや関節の固さは神経に起因してどのように発生するのか?

 

上記に神経の関与について言及しましたが,他に神経由来の症状として考えられる事実を提示します.

 

安静時も痛みがあるような異常な痛みは,複合性局所疼痛症候群(CRPS)と呼ばれる神経因性(神経が原因)の痛みと似通っており,このCRPSは五十肩同様に関節拘縮も生じます.

 

また,五十肩で強い痛みがあり拘縮が進むのは,

  • 男性より女性で多い
  • 甲状腺機能異常の人に多い
  • 糖尿病の人に多い
  • 高脂血症の人に多い

事が分かっています.

 

前述しましたが,関節が固くなる原因は関節包の後方下部に多く,この部分は変性している神経(Renaut 小体が多い事が分かっています.

この神経の変性は血流が悪いところに見られます.

 

女性は50代頃からホルモンバランスに変化があり,動脈硬化が進みやすくなります.

甲状腺機能異常の人も血栓が出来やすくなったりして血流障害が生じる可能性があります.

糖尿病,高脂血症の人も動脈硬化になりやすいことが分かっています.

 

これらから考えると,五十肩による異常な肩の痛みや関節の固さは,

  • 神経因性の症状と似ている
  • 神経の変性が認められる
  • 血流障害が生じる疾患で多い
  • 血流障害の部位と神経変性が一致する場所である

という特徴があります .

血流障害による神経への悪影響が原因で発生している可能性も視野に入れて考える必要があります.

 

炎症を生じた関節は,神経の作用で動かさないでいると痛みを感じやすくなったり,神経の【揺変性】から考えて動かない事で神経因性の疼痛が増悪するため,内圧の上昇でしか説明出来なかった『夜間の痛み』などの安静時痛も説明が出来ます.

 

神経が変性する機序は様々ですが,圧迫や伸張刺激による血流障害から神経内循環・軸索輸送が障害され,低酸素から神経に炎症が起こります.

 

炎症は神経内の浮腫を発生させ,神経周膜拡散障壁が炎症性浸出液の拡散を妨げる事でさらに浮腫が持続してしまいます.

浮腫が継続すると,神経が線維化し柔軟性が低下する事でさらに圧迫や伸張刺激を受けやすくなり,悪循環が生じます.

 

この状態が続くと神経に沿って髄鞘や軸索に変化が起こり,局所的な脱髄からびまん性の脱髄変性が起こるとされます.

 

様々な神経に対する物理的なストレスから痛みが生じる機序を図に表します.

模式図 神経痛 五十肩

 

痛みの場所から考えても神経の影響を受けている事はほぼ間違いないでしょう.

さらに神経は複数の場所で圧迫されると症状を起こしやすい(ダブルクラッシュ症候群)性質があります.

 

頚椎 レントゲン写真 ストレートネック 肩こり

上のレントゲンは【ストレートネック】と言われる状態ですが,観ると5番目の頚椎上下で変形があるようです.

このように元々首の5番目は変形を起こしやすい場所で,それぞれ痛みのある場所は筋肉や骨を縫うように走っています.

 

頚部で一度圧迫を受けて,その後首の付け根や肩の筋肉などにで圧迫を受ける,その影響もあると考えられます.

  

以上から関節が固くなるようなひどい五十肩の正体は,【神経】の影響を強く受けているだろう という事です.

五十肩に対する治療で大事なのは?


ここからは,ひどい五十肩の正体を【神経】に由来すると捉えて方針を考えます.

 

神経に対する圧迫などのストレスを解消する

 肩  腋窩神経
黄色の線が問題の腋窩神経

神経は複数の場所で圧迫を受けると症状が出やすくなり,さらに圧迫と引っ張るストレスを受けると神経の変性は進みます.

 

肩関節包の後方下部には頚椎の5番目から分かれる神経があり,わきの下を通って関節へ向かいます.

 

上のレントゲンでも示したように頚椎の5番目は頚椎症などの症状が多く,神経の圧迫が起こりやすい場所です.

 

また,わきの下も筋肉や骨に挟まれた場所を神経が通るため圧迫を受けやすくなります.

腕を動かすことで神経を引っ張る力も受けるため神経の変性が起こると考えられます.

 

首の骨(頚椎)は本来,前に沿って(前弯して)いますが,姿勢の崩れなどから骨の並びが真っ直ぐになってしまったり(ストレートネック),反対に前に曲がってしまったりして,神経の負担となります.

肩から腕にかけての筋が緊張していたりしても神経を圧迫します.

 

頚椎の5番目が影響しやすい理由については↓にもまとめてありますので参考にしてください.

肩こりとは?腕の痛み?痺れ? 肩こりと神経の関係

 

頸椎症 レントゲン 神経

典型的なストレートネックのレントゲンです.やはり5番目前後に負担ががあるようです.

首の痛みだけでなく背中まで至る放散痛があり,夜も眠れないとの訴えがありました.

右図の青く表示されている神経に沿って痛みがありました.

 

この方は頚椎にもアプローチする事で2か月を経たずに状態が軽快しました.

 

胸椎 姿勢 骨

このように頚椎の神経の状態を考えると,神経の通り道に余裕を持たせる必要があります.

 

頚椎の骨格上の問題については姿勢を意識することも重要です.

背骨,特に肩甲骨の高さあたりが丸く猫背になると,頚椎はどうしても曲がりやすくなります.

↓の赤い部分,特に上の方をしっかり伸ばす意識が良いです.

 

脊柱の可動域が小さくなっていると姿勢を修正することも難しいため,脊柱や肋骨の関節を動かす施術も必要になります.

胸椎 姿勢 骨
赤い部分が胸椎 肋骨との関節もあるため姿勢への影響が大きい

また,首と頭を支える筋肉が機能的に働かなかったり,単純に筋力が不足していも首を安定させられないため症状につながる可能性があります.

 

肩甲骨から肩にかけてのストレッチやリラクセーションも行いましょう.

普段働いていない筋肉は少ない刺激で緊張しやすいため,エクササイズを通して筋肉を柔軟にしておく必要があります.

 

さらに神経は筋肉を貫通するところで圧迫や伸張ストレスを受けやすく,神経の通り道である部分を改善すると症状が激変する可能性もあります. 

 

神経の長さを調整する

次は神経の長さによる影響から考える方法です.神経が短くなると神経に対する少しのストレスでも症状が出てしまう可能性があります.

 

『神経の長さ』と言うといまいちピンと来ないかも知れませんが,ほとんどのみなさんは身体の動きのなかで『神経の長さ』の影響を受けています.

 

例としては『体前屈』です.動けるスペースがあれば実際試して頂くと分かりやすいです.

 

下の写真のように立った状態で身体を前屈します.

身体がとても柔らかい方以外は,お尻からふくらはぎのどこかで突っ張るような感覚があるはずです.

この時の突っ張る感覚は,ほとんどの場合『神経が伸ばされた』時の物です.

 

参考までですが,【体の固さ】は,

  • 関節の動く範囲
  • 筋肉の長さ
  • 神経の長さ

によって定義されます下の写真ではその影響する部分を色分けてあります

 

前屈 柔軟性 ストレッチ

次に長座体前屈の要領で脚を投げだして座って,身体を前屈します.

この時,足首を楽にしていると,立った時より楽に前屈出来て,『お尻からふくらはぎにかけての突っ張り』があまりなくなるはずです.あるとすれば太ももの裏の筋肉に突っ張る感じがあると思います.

 

この差は足首の角度によって神経の長さが変わるため突っ張る場所も変わる訳です.

 これがよくある神経の長さが身体に影響を及ぼしている事です.

 

五十肩の場合も同じように,わずかな圧迫や,腕・首のわずかな動きでも,神経が短くなっているとストレスになってしまいます.

 

神経をストレッチする事で長さを調整する事や,神経自体の滑りを良くする事で神経に対するストレスを少しでも小さくする事が重要です.

五十肩 及び 肩の痛みに対する当施設での方針


薬 肩 

五十肩を含めた痛みに対して当施設では,

  • 骨格の調整・・・姿勢を維持しやすくするため関節可動域調整
  • 神経組織への対処(*神経リリース)・・・**Neural Flossing ・***Ischemic Conditioning (神経への直接的処置)
  • 頚・胸椎周囲のストレッチ・・・首の動きは胸椎の動きにも影響;より効果的なストレッチ方法
  • 鍼灸施術による除痛
  • 当該部位への電気刺激・・・鍼を用いて深部までの通電刺激が可能

  などの方法を用いています.他にも姿勢改善やエクササイズを通して体調を整えることも出来ます.

 

その他に必要な事は血液状態を健全に保つ事です.

水分をしっかり摂ることや軽い運動をする事なども大事です.

 

どこに行っても良くならない肩の痛み,もしお困りならぜひ最後に当院をお試しください.

 

*神経リリースについてはこちら

**Neural Flossing

神経の伸張性・滑走性にアプローチする方法です.

神経は潤滑液のようなものの満たされていますが,この体液性因子にも好影響があると考えられていますが,これについては科学的な根拠はまだ示されていません.

実際,解剖上神経の変性は,漿液性の変化と言われていますので解剖学上も有用なアプローチと考えられます.

 

***Ischemic Conditioning

血流をコントロールするアプローチです.

血液が少ない状態で引き起こされる,身体の治癒力が向上するシステムを利用したもので,心筋梗塞や脳梗塞などにも応用され,血流制限下トレーニングもその理論が組み込まれています.

 

五十肩まとめ

血流の問題や神経の影響から,五十肩・凍結肩に関する問題を考えてみました.

痛みの発生や場所,その他の症状から神経の関与があると思われます.

そして神経に対するアプローチについては,神経の構造や生理的作用を理解する事が必要です.

今までの治療が著効しない以上,新しい観点から病態を考え直してはどうでしょう?

 

肩が痛むからと言って肩のケアばかりしていても一向に良くならない事が多いです.

必要な部分をしっかり見直す事で痛みから早く開放されるはずです.

 

そして,私のような理学療法士や鍼灸師など,治療にあたる方,この肩の問題だけにではなく全ての疾患に対して言える事ですが,“これをしたら良くなる” という How to ものに囚われず,病態から理解して治療方法を考える事が必要なのを忘れないでください.

 

参考文献


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  • Bridgman JF : Periarthritis of the shoulder and diabetes mellitus. Ann Rheum Dis.31: 69-71,1972
  • Cakir M ,et al. :Musculoskeletal manifestations in patients with thyroid disease. Clin Endocrinol.59:162-167,2003
  • Bunker TD, et al.: Frozen shoulder and lipids. J Bone Joint Surg Br.77:684-686,1995
  • 篠崎 晋久 他.:関節包を描出可能にしたMRIPETRAによる拘縮肩の評価.肩関節,42:404-406,2018.
  • 原 節宏:顎関節症における疼痛と筋膜痛のとらえ方・接し方.日顎誌,28:115-125,2016
  • 梶田 幸宏 他.:肩関節疾患患者における超音波を用いた頚椎神経根の形態学的特徴.肩関節, 41:389-392,2017.
  • 小松田 辰郎 他.:腱板断裂を伴う肩関節拘縮の病態.肩関節,25:305-308,2001.
  • 荻原 正洋:肩関節周囲炎に対する骨髄減圧術の経験.PAIN RESEARCH, 22:133-141,2007
  • 橋本 卓 他.:肩関節末梢神経の粘液変性及び硝子化球状変性の定量的解析.肩関節, 19:97-102,1995.
  • 橋本 卓 他.:肩関節包内神経及び腋窩神経におけるRenaut小体の意義.肩関節,21:427-431,1997.
  • 橋本 卓 他.:肩関節における神経変性は動脈硬化と関係するか.肩関節,22:477-480,1998
  • 日野 高睦 他.:肩関節疾患に対するjoint distensionの有用性.肩関節,18:399-404,1994
  • 三岡 裕貴 他.:Renaut小体.第14回臨床解剖研究会記録,11:30,31,2011
  • グレゴリー.S.コルト,リン・スナイダー=マクラ− 編.スポーツリハビリテーション 最新の理論実際.西村出版,東京.

 著者紹介:鈴木 勇祐 理学療法士 鍼灸師 JASPO公認アスレティックトレーナー MENSA会員 保健学修士

症状を病態から考える事から始める施術で高評

 

今回のコラムは,五十肩・凍結肩と呼ばれる症状をひも解き,その原因と改善方法を考えられる範囲で述べましたが,原因を特定するものではありません.

 

石川県金沢市 スポーツと身体のケアなら  

Sept. Conditioning Lab.   㐂楽鍼灸整体院    

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コメント: 8
  • #1

    50代女性 (火曜日, 01 5月 2018 23:39)

    10ヶ月ほど前から右肩に痛みが出始め、拘縮も進んで脇が30度以上開きません。こちらのサイトは知りたいことが列挙されていてためになりました。通院したいと思いましたが、東京住みで叶わず残念です。

  • #2

    Sept. Conditioning Lab. (水曜日, 02 5月 2018 09:40)

    50代女性 様

    コメントありがとうございます.
    病状お察しします.
    拘縮が進んだとなると,あとはゆっくりストレッチなどで可動域を拡げることが大事ですね.
    まだ,夜間の痛みに悩まされているようでしたら,軽い全身運動や姿勢を意識することで
    落ち着く可能性もあります.
    いずれにせよお大事にされてください.

  • #3

    大隅 修三 (水曜日, 06 6月 2018 15:16)

    80台の男性です。肩関節周囲炎だと思います。夜中に激痛でおこされます。 冷えると昼間でも痛みます。如何すれば良いのか、助けて下さい。今診断をして下さっているお医者さんは色んな薬を数多く飲んでいるのでトウにもならないと言っておられます。住所739-0151 広島県東広島市八本松町原1484-3 氏名 大隅修三と言います。左肩から腕にかけて毎晩つらい思いをしております。助けて下さい。2年前頃から、良いお医者があれば教えて下さい。

  • #4

    Sept. Conditioning Lab. (木曜日, 07 6月 2018 09:48)

    大隈 様
    コメントありがとうございます.
    大変なご様子ですね.
    なかなか時間がかかる場合もあり,長時間苦しめられている方も沢山いらっしゃいます.

    まず,お薬を沢山飲まれているという事で,
    肩に影響する他の原疾患を抱えている可能性があります.
    本文中にもあるように,高脂血症や糖尿病の状態にも影響を受け,
    それらが落ち着くと肩の症状も変化する事もあります.

    なにぶん,遠方という事もあり,心強い病院を存じ上げません.
    お力添えが出来ないところが心苦しく存じます.

    アドバイス出来るとしたら,
    ストレッチを含めた,軽い運動,原疾患への対応が重要と考えます.

    なお,コメントに住所及び氏名が入っております.
    大隈様のプライバシーに関わることですので,
    名前部分の削除や変更も致しますので申し付けください.
    直接お電話やメールを頂く方が詳しく対応も出来ますのでご検討ください.

  • #5

    桜井佳江 (水曜日, 27 4月 2022 08:06)

    昨年9月頃から左手が上がりずらく今年にはいってから整骨院に通い始め、先月から整形外科に通っていますが、薬を出されて3週間で、やめています。日中は気がまぎれますが、夜間痛がひどくて、眠れないのが悩みです。

  • #6

    Sept. (水曜日, 27 4月 2022 13:44)

    桜井 さま

    夜眠れないのは生活にも大きく影響しますね。
    夜間痛の場合、枕の調整や水分摂取で楽になることもあります。

    お近くであればぜひ来て頂くと良いかと存じます。
    オンラインでの整体も好評ですので遠方の場合でも諦めずご相談頂くと色々サポートも可能です。
    くれぐれもご自愛ください。

  • #7

    山田ひろみ (木曜日, 15 9月 2022 07:28)

    最初は右肘の痛みからで 暖かくすると良くなったのですが次第に にの腕の方にも痛みが来るようになりました。夜は痛み、違和感で目が覚めます。

  • #8

    Sept. (木曜日, 15 9月 2022 15:26)

    山田 様

    痛みが拡がるご様子ですと改善にも時間がかかることが多いです.
    なるべく早く対処された方がよろしいかと存じます.
    姿勢などの影響も大きいので注意してみてください.

    お近くであれば来院頂くのもよろしいですし,オンラインでのご相談も承れます.
    ご検討ください,

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そんな深いお悩みをお持ちではありませんか?近年、ヘルスケア業界や民間資格のセミナー、SNS等において「筋膜(Myofascia / Fascia)」という言葉が爆発的なブームを迎えています。「腰痛の原因は筋膜の癒着にある」「筋膜を剥がせば劇的に改善する」といった言説は毎日のように発信されています。しかし、これらの主張は現代の国際的な医学界において、どの程度科学的根拠(エビデンス)に裏付けられているのでしょうか。

結論から申し上げます。**「筋膜が腰痛の直接的な原因である」という説、および「マッサージの手技で筋膜の癒着が剥がれる」という主張は、現代の科学的・医学的基準において明確に否定、あるいは実証不可能な神話とされています**。あなたの腰痛が良くならない本当の理由は、単なる「一時的な麻酔効果」に過ぎない筋膜リリースに時間とお金を費やし、痛みの主原因である「椎間板(ついかんばん)」や「骨格アライメント」に対して直接的なアプローチが行われていないからです。

本記事では、金沢市香林坊で多くの腰痛患者様と向き合ってきた『㐂楽鍼灸整体院金沢本院(Sept Conditioning Lab.)』が、*The Lancet*や*The New England Journal of Medicine (NEJM)*などの国際的最高峰の論文データに基づき、心理学的なアプローチを一切排除した「純粋な身体構造」「生理学的メカニズム」のみに焦点を絞って、腰痛の本質を全4パート・約10,000字の圧倒的なボリュームで徹底的に暴いていきます。

この記事の目次(全4パート構成・第1パート)

1. 金沢で腰痛が治らない人が陥る「原因の誤解」とマッサージ・筋膜の限界

金沢市の中心部、香林坊や片町周辺をはじめ、多くのオフィスや商業施設が立ち並ぶエリアでは、日々デスクワークによる長時間の座りっぱなし姿勢を強いられている方が少なくありません。また、石川県全体として自家用車の普及率が高く、移動のほとんどを車内で過ごすという「車社会」ならではの生活習慣も、腰痛を悪化させる大きな要因となっています。

腰痛を感じたとき、多くの人がまず思い浮かべるのが「腰の筋肉や筋膜が凝り固まっているから、揉みほぐしてもらおう」「筋膜リリースで癒着を剥がしてもらおう」という選択肢です。金沢市内にも、こうした「筋膜」や「トリガーポイント」へのアプローチを謳う整体院や接骨院が乱立しています。確かに、強力なマッサージを受けたり、専用の器具で筋膜をこすられたりすると、その場では腰が軽くなったような感覚を覚えるかもしれません。

【重要】トリガーポイントや筋膜への施術が必ずぶり返す理由

当院(㐂楽鍼灸整体院金沢本院)では、トリガーポイントや筋膜に特化した施術はあえて推奨していません。なぜなら、これらは腰痛の「本当の発生源(ペインジェネレーター)」ではないため、一時的に痛みが麻痺しても必ずぶり返すからです。後述する通り、これらの手技が効いたように感じるのは組織の癒着が剥がれたからではなく、中枢神経系を一時的にバグらせたことによる「生理学的錯覚」に過ぎないことが最新の臨床疫学で暴かれています。

もし、あなたがこれまでに金沢市内の整体院で「あなたの筋膜はボロボロに癒着している」などと権威的なナラティブ(説明)を受け、施術を繰り返してもすぐに元の痛みに戻ってしまうのであれば、それはアプローチしている対象が間違っているという、身体からの明確なサインです。私たちは、腰痛の根本原因を筋膜という単一のパーツではなく、脊椎の構造体そのもの、とりわけ「椎間板(ついかんばん)」と「動的な生体システム」に求めて施術を行っています。では、最新医学が指し示す腰痛の核心について、具体的なデータとともに解説していきましょう。

2. 医学的エビデンスで実証:腰が痛い本当の理由は筋膜ではなく「椎間板」にある

いわゆる「魔女の一撃」と呼ばれる激しいぎっくり腰(急性腰痛)が、本当に椎間板に由来しているのか、日本の整形外科領域における高名な文献データをご紹介します。兵藤らによる研究論文『いわゆる「ぎっくり腰」は椎間板性疼痛か』(日本腰痛学会誌, 8(1): 106–114, 2002)では、急性腰痛を発症した患者群に対して椎間板造影検査(ブロック椎間)およびMRIによる極めて詳細な追跡調査を行っています。

その結果、ぎっくり腰を発症した患者の**「全例」において、椎間板の外側を包む線維輪に放射状の断裂(亀裂や破裂)が観察されました**。また、MRI像においても、中等度の椎間板の変性(構造の傷み)がほぼ全例(94%)で確認されています。つまり、私たちが日常的に「筋膜を痛めた」と勘違いしているぎっくり腰の正体は、そのほとんどが**「椎間板の線維輪に亀裂が入った瞬間の激痛」**なのです。

当院でも、この椎間板の力学環境を整えるアプローチをメインにしていますが、寛解率は非常に大きく、椎間板こそが痛みのもとであることが臨床上も明白です。世界中の膨大な臨床試験をメタ解析しても、筋膜を腰痛の単独原因として分離・同定できた研究は一つも存在しません。国際医学界の共通認識として、特定の「痛みのパーツ」として筋膜を探し出そうとする行為自体が、科学的な的外れ(パラダイムエラー)であると結論付けられているのです。

3. 画像診断と解剖学データが示す不都合な真実:「形が悪いから痛む」という素朴な因果関係の破綻

筋膜原因説を主張する言説の多くは、「腰痛患者の筋膜を超音波エコー等で観察すると、健康な人に比べて厚くなっている(肥厚)」あるいは「滑りが悪くなっている(滑走性の低下)」という観察結果を根拠にしています。一見すると非常に筋が通っているように思えるこの論理は、医学統計学において最も初歩的なエラーである「相関関係と因果関係の混同」に陥っています。

世界で最も権威のある医学雑誌の一つである*The New England Journal of Medicine (NEJM)*や*The Lancet*に掲載された大規模な画像疫学研究(Borensteinら、Jensenらによる著名な論文)では、身体の構造的な異常や変形と、実際の痛みの有無との間には、強い相関関係が存在しないことが繰り返し実証されています。

【最高峰の医学雑誌が示す画像診断の客観的データ】

「生涯で一度も腰痛を経験したことがない、完全に健康な人々」を対象にMRIや超音波エコーで腰部を精査した驚くべき結果:

  • 30代の健康な人のうち、約50%以上に椎間板の変性や突出(ヘルニア)が認められる。
  • 50代以上になると、無症状であるにもかかわらず80%以上の人に構造的な異常(組織の肥厚、変形、摩耗)が観察される。

このデータは筋膜にも完全に当てはまります。超音波エコー技術の発展により、腰背筋膜(Thoracolumbar Fascia)の厚みや層構造をリアルタイムで測定できるようになりましたが、実際の臨床データは「腰痛がない人でも筋膜が厚いケースは無数にあり、逆に激しい腰痛に悩まされている人の筋膜が非常に薄く、綺麗な層構造を保っているケースも珍しくない」ことを示しています。つまり、画像上の筋膜の変形や肥厚は、加齢や個人の解剖学的バリエーション(個体差)に過ぎず、それを痛みの「直接の犯人」と特定することは不可能なのです。

解剖学的に見て、腰部の胸腰筋膜は非常に強固で緻密な結合組織のネットワークです。それは独立したシートではなく、広背筋、大臀筋、脊柱起立筋といったあらゆる筋肉と強固に結合し、一体化しています。高インパクトファクターの整形外科・解剖学専門誌において示されているのは、胸腰筋膜の本質的な役割は「腰椎の安定性を高めるための受動的なテンション(張力)の提供」および「身体の回転運動や力の伝達(フォース・クロージャー)」であるという点です。筋膜が局所的に「癒着」してそれが独立した痛みの発信源になるという仮説は、筋肉と筋膜がシームレスに融和して機能している生体の実態を無視した、過度に単純化された議論と言わざるを得ません。

4. 徒手療法の物理的限界:「筋膜リリース」の力学的・生理学的矛盾

金沢市内の多くの整体院やマッサージ店、民間資格のセミナーなどでは、セラピストが手や肘、あるいは金属製の専用器具(グラストンテクニックなど)を使って皮膚の上から強い圧力を加え、「硬くなった筋膜をほぐして伸ばす」「癒着を物理的に剥がす」と熱心に説明されます [cite: 22]。しかし、この「人間の手によって筋膜が物理的に変形・破断する」という現象は、生体材料力学(バイオメカニクス)の観点から完全に否定されているのが冷徹な事実です [cite: 22]。

医学専門誌『*Journal of the American Osteopathic Association*』などに掲載された生物力学研究において、人間の足底腱膜や胸腰筋膜(腰の筋膜)を実際に採取し、その硬さと引張強度を測定した非常に有名な数理モデル研究(Chaudhryら)が存在します [cite: 24, 84]。この研究では、筋膜を物理的に変形させるために一体どれほどの力が必要なのかが科学的に算出されました [cite: 24]。その結果、次のような衝撃的な物理法則が明らかになったのです [cite: 24]。

$$F_{required} \gg F_{human\_hand}$$

(筋膜の物理的変形に必要な力 ≫ 人間の手が出せる力の限界)[cite: 25]

高密度の結合組織である私たちの「胸腰筋膜」を、物理的にわずか1%変形(ほんの少し引き伸ばす)させるだけでも、人間の手技では絶対に到達不可能な、**数百キログラム単位の剪断応力(物理的な超高圧)が必要**であることが実証されています [cite: 26]。私たちが指先や肘、器具を使って体表から加えることができる圧力など、せいぜい数キログラムから数十キログラム程度に過ぎません [cite: 26]。この程度の力では、筋膜の分子構造(コラーゲン繊維の架橋)を物理的に変化させたり、結合を破壊して「癒着を剥がす」ことは、地球の物理法則上、100%不可能です [cite: 26]。

もし、施術者の力で本当に筋膜が引き伸ばされたり剥がれたりしているのだとすれば、その手前にある組織、すなわち「皮膚」や「皮下脂肪」「毛細血管」は確実に押し潰され、激しい挫滅(大青あざや組織壊死)を起こしていなければ計算が合いません [cite: 27]。つまり、治療家が口にする「私の手技によってあなたの筋膜の構造そのものが物理的に矯正された」という主張は、現代の力学・物理学の基準に照らし合わせると完全に虚構(おとぎ話)であると言えます [cite: 27]。

5. 「効いた感覚」の正体:中枢神経系を介した生理学的錯覚(脳のハッキング)

ここで一つの疑問が浮かびます。「筋膜が物理的に1ミリも変化していないのであれば、なぜ筋膜リリースや強いマッサージを受けると、その場で腰が軽くなったり痛みが和らいだりするのか?」という点です [cite: 29]。この現象は、組織の物理的変化ではなく、私たちの身体に備わっている**「神経生理学的な反射」**によって完璧に説明が解き明かされます [cite: 29]。

皮膚や皮下組織、そして筋膜の表層には、物理的刺激を感知する「機械受容体(レセプター)」が無数に存在しています [cite: 30]。これらは圧迫や摩擦、振動といった刺激を敏感にキャッチし、その信号を脊髄を介して脳へと送ります [cite: 30]。強力な刺激や「痛気持いい」といった刺激が入力されると、中枢神経系(脳と脊髄)において以下のような一連の生存防御反応が起こります [cite: 30]。

  • ゲートコントロール理論:
    体表を強く押される「触圧覚」の信号が、腰の奥の「痛覚」の信号を脊髄レベルで遮断し、一時的に痛みの伝達をストップさせます [cite: 31]。
  • 下降性疼痛調節系の活性化:
    強い刺激に応じ、脳内からエンドルフィンなどの内因性オピオイド(脳内麻薬物質)や神経伝達物質が分泌され、全身の「痛みの感度(しきい値)」が一時的にグッと鈍化します [cite: 32]。
  • 運動単位の弛緩:
    刺激を受けた局所の筋肉の緊張(トヌス)が反射的に緩み、一時的に血流が改善します [cite: 33]。

筋膜リリースは、ただの「一時的な麻酔効果」

これらはすべて、中枢神経系が引き起こした「一時的な麻酔効果」および「筋肉の反射的弛緩」に過ぎず、痛みの原因とされる筋膜の異常や癒着が根本的に治療されたわけではありません [cite: 34]。つまり、治療家が「筋膜の癒着を治した」と主張している現象の実態は、単に皮膚や筋肉の神経レセプターを過剰に刺激して、**脳の痛み認知を一時的にバグらせた(ハッキングした)結果**に過ぎないのです [cite: 34, 36]。

当院(㐂楽鍼灸整体院金沢本院)が筋膜リリースや強揉みのマッサージをあえて行わないのは、これが理由です。脳をハッキングして一時的に痛みを誤魔化しても、骨格の崩れ(アライメント異常)や椎間板にかかる「剪断力」という物理的ストレスが変化していなければ、脳の麻酔が切れた途端に、腰痛は全く同じ激しさで確実にぶり返すからです。

6. ぎっくり腰を多発させる、朝方の椎間板内圧の秘密

脳の錯覚を誘発する筋膜治療とは対照的に、私たちが最も注視する「椎間板(ついかんばん)」の力学環境は、時間帯によって劇的に変化します。金沢の接骨院や整形外科にぎっくり腰の患者様が最も多く駆け込んでくるのは「午前中」ですが、これには椎間板の水分移動メカニズムが関係しています。

血管のない椎間板は、上下からの圧力が変化することで水分が出入りする「圧力勾配(プレッシャー・グラジエント)」によって生命を維持しています。夜間に横になって眠っている間は、重力から解放されるため椎間板内部が「陰圧」となり、周囲から栄養を含んだ水分をたっぷりと吸い込みます。その結果、**朝起きた瞬間の椎間板は、1日の中で最も水分を含み、パンパンに膨らんだ状態**になっています。

限界まで水が入った水風船が少しの衝撃で弾けてしまうのと同じように、水分を最大に含んだ起床直後の椎間板は、周囲の膜(線維輪)に強い張力がかかっており、わずかな前屈み動作で断裂(ぎっくり腰)を起こしやすい極めて危険な状態なのです。筋肉や筋膜が原因であれば、朝一番にこれほど全例一様にリスクが高まる理由が説明できません。腰痛の正体が椎間板の構造問題であるからこそ、この朝方の生理現象がそのまま発症リスクへと直結するのです。

7. 非特異的腰痛の正体と国際ガイドライン――「組織の病変」を探すアプローチの限界

世界最高峰の医学雑誌『*The Lancet*』が発表した「腰痛に関する世界的シリーズ論文(Low back pain: a call for action)」は、現代の腰痛医学における金字塔であり、世界中の医療診療ガイドラインの基礎となっています [cite: 82, 85]。この最高権威の論文の中で改めて強調されているのが、**全腰痛患者の約85%〜90%は「非特異的腰痛(Non-specific Low Back Pain)」に分類される**という厳然たる事実です [cite: 39]。

非特異的腰痛とは、「放射線検査、臨床検査、肉眼的解剖検査を行っても、痛みの直接的な発生源(発生機序)となる特定の組織・病変を明確に同定できない腰痛」を指します [cite: 40]。残りの10%〜15%は、重度の椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(神経根圧迫)、脊椎骨折、感染症、悪性腫瘍といった、画像診断と症状が一致し、明確に器質的病変が特定できる「特異的腰痛」だけです [cite: 40, 41]。

腰痛の分類 [cite: 41] 割合 [cite: 41] 医学的実態と国際的評価 [cite: 41]
特異的腰痛 [cite: 41] 約10%~15% [cite: 41] ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折、腫瘍など。画像診断と症状が一致し、明確に器質的病変が特定できるもの。 [cite: 41]
非特異的腰痛 [cite: 41] 約85%~90% [cite: 41] 筋膜、筋肉、靭帯などの単一組織を原因として特定することは不可能。特定の「痛みのパーツ」を探すアプローチ自体が科学的に否定されている。 [cite: 41]

この国際データが意味することは極めて重大です [cite: 42]。もし「筋膜の異常や癒着が腰痛の主原因である」という民間療法家の言説が正しいのであれば、それは原因が筋膜と特定できる「特異的腰痛」のカテゴリーに組み込まれなければ整合性が取れません [cite: 42, 52]。しかし、世界中の膨大な臨床試験をどれほどメタ解析しても、筋膜を単独の原因として分離・同定できた研究は一つも存在しないのです [cite: 42]。国際医学界の共通認識として、非特異的腰痛に対して「筋膜という特定のパーツの異常」を探し出そうとする行為自体が、科学的な的外れ(パラダイムエラー)であると結論付けられています [cite: 42]。

8. 世界の主要な診療ガイドラインにおける筋膜治療の厳しい格付け

アメリカ医師会(ACP)のガイドライン、英国国立医療技術評価機構(NICE)のガイドライン、そして日本整形外科学会による「腰痛診療ガイドライン」においても、腰痛に対する治療アプローチの推奨度は科学的根拠に基づいて厳格に格付けされています [cite: 45]。これら高インパクトファクターな医療政策・エビデンス集積において、筋膜に特化した治療(筋膜リリースや筋膜注射)の立ち位置は驚くほど低いのが現状です [cite: 45]。

  • 第一選択(強く推奨): 早期の日常生活への復帰、有酸素運動、段階的な運動療法、患者への積極的な教育。 [cite: 46]
  • 第二選択(オプション・一時的効果): 徒手療法(一般的なマッサージ、脊椎マニピュレーション)、鍼灸、短期間の消炎鎮痛剤。 [cite: 47]
  • 推奨されない(エビデンス不足): 筋膜特異的な局所療法、長期の安静。 [cite: 48]

世界最先端の医療ガイドラインにおいて、筋膜へのアプローチは「行うとしても、運動療法を行う前段階の、一時的な対症療法(痛みの感覚緩和)としてのみ考慮されるべき」という位置づけしか与えられていません [cite: 49]。筋膜を根本治療の本丸として据えるアプローチは、国際標準の医療から大きく逸脱しているのが現実です [cite: 49]。

9. 椎間板を守る「黄金の動作」:お辞儀一つで負担を劇的に減らす方法

筋膜という「壊れてもいない部品」に執着するのをやめ、真の発生源である椎間板の力学環境に目を向けましょう。椎間板は一度悪くなると二度ともとに戻りません。だからこそ、日々の動作で椎間板へのストレス(圧迫と剪断力)を排除することが、金沢で腰痛から解放されるための最優先事項です。

最も重要なのが、前にかがむお辞儀や物を拾う動作です。前にかがむ時、腰を含めて上半身全体が丸くなってしまうと、椎間板に巨大な圧迫が加わります。これはまっすぐ立っている時の2倍以上もの重荷になると言われています。今日から、**背中がまっすぐのまま、股関節だけで前にかがむ「ヒップヒンジ」**を徹底してください。これだけで椎間板への物理的ストレスは激減します。また、低い椅子や地べたに座ると強制的に猫背になり、椎間板がどんどん傷むため、なるべく高い椅子に座るか、クッションを使用して骨盤を立てる工夫が不可欠です。

10. コクラン共同計画などのメタ解析が暴く「筋膜リリース論文」の致命的欠陥

「筋膜が腰痛の原因であることを証明した論文がある」と主張する民間療法家や筋膜セミナー団体が提示する根拠を精査すると、そこには現代医学が定める「エビデンスピラミッド」における致命的な階層の低さが露呈します [cite: 52]。

彼らが誇る論文の多くは、最低層の「動物実験(ネズミの背皮を引っ張ったら結合組織が変化した等)」や、数人の結果をまとめただけの「症例報告(ケースレポート)」レベルに留まっています [cite: 58, 60]。直立二足歩行を行い複雑な荷重環境にある人間の腰部と、四足歩行の動物を同列に語ることはできません [cite: 60]。また、対照群(偽の治療を行う比較グループ)を設定していない症例報告は、科学的な証明としては完全に無価値とみなされます [cite: 60]。

世界最高峰の客観性を誇る医療評価機関である**「コクラン共同計画(Cochrane Collaboration)」**をはじめとする臨床疫学専門誌のシステマティック・レビューでは、筋膜リリースの効果について冷徹な結論が出されています [cite: 61, 62, 85]。患者側や評価者を本物の施術か偽の手技か分からないように工夫した「質の高いランダム化比較試験(RCT)」を集めて解析すると、驚くべき結果が浮き彫りになりました [cite: 63]。

【厳格な臨床試験の結論】

筋膜リリースは、一般的なただの全身マッサージや、あるいは何の効果もないはずの偽(シャム)の治療と比較して、長期的な痛み軽減効果および機能改善効果において有意な差が認められない。 [cite: 63]
つまり、「筋膜に特化した特別な価値」などは存在せず、一般的な物理刺激以上の効果はないことが証明されています [cite: 68]。

これには、臨床試験における2つの巨大なバイアス(罠)が関係しています [cite: 64]。

  • 自然経過(Natural History): 急性腰痛(ぎっくり腰)の約90%は、どのような治療を行おうが、あるいは全く治療を行わずに放置しようが、時間の経過(通常2〜6週間以内)とともに自然に治癒・寛解します [cite: 65]。民間療法家が「筋膜リリースで治した」と主張する症例の大部分は、単に「人間の身体が勝手に自然治癒したタイミングと施術が重なっただけ」に過ぎません [cite: 65, 66]。
  • プラセボ効果(Placebo Effect): 強力な力で押される、高額な専門的治療を受ける、治療家から「あなたの筋膜はボロボロだ、今からこれを剥がす」といった権威的なナラティブ(説明)を受けること自体が脳の期待感を高め、一時的に強力な鎮痛効果を生み出します [cite: 67]。これは組織が物理的に変化したからではなく、完全なる「脳の錯覚」です [cite: 67]。

11. 現代医学の最終結論:「パーツの異常」から「動的システム」へのパラダイムシフト

最高峰の国際的医学エビデンスに基づき、現代医学が到達した最終結論を総括します [cite: 71, 72]。「筋膜が腰痛の原因である」という言説は、現代の科学的基準において明確に否定されている、または実証不可能な神話です [cite: 73]。画像上の筋膜の肥厚は痛みのない健康な人にも広く見られる個体差であり [cite: 74]、人間の手技で筋膜を物理的に変形させることは生体材料力学上、絶対に不可能です [cite: 75]。腰痛の85%以上は発生源を特定できない「非特異的腰痛」であり、単一のパーツに原因を求めるアプローチ自体が国際ガイドラインで否定されています [cite: 76]。

腰痛は、筋膜という特定の「部品」が壊れたり錆びついたりすることで発生する機械的な故障(ハードウェアの異常)ではありません [cite: 78]。現代医学において腰痛(特に慢性腰痛)は、過度な身体的負荷、運動不足、全身の血液循環不全、そして中枢神経系における痛みモジュレーション(神経回路の過敏化)などが複雑に絡み合った**「動的な生体システムの不全(ソフトウェアのバグ)」**として捉えられています [cite: 78]。

「筋膜」というキャッチーな言葉に惑わされ、局所の揉みほぐしや怪しげなリリース技術に大金と時間を費やすことは、国際的な医学の潮流から大きく遅れるだけでなく、腰痛の本質的な解決(アクティブな運動による身体機能の回復と日常生活動作の是正)を遠ざける結果になりかねません [cite: 79]。私たちは、単一の組織を悪者にする単純化された神話を捨て、科学的に実証された包括的な身体アプローチへと目を向ける必要があります [cite: 79]。

まとめ:金沢で腰痛に悩むあなたへ。本質的な骨格アライメント調整を

約10,000字にわたる本コラムを最後までお読みいただき、ありがとうございます。科学的エビデンスが示す通り、腰痛の本質的な解決のためにあなたが今日から実践すべきロードマップは以下の通りです。

  • 筋膜神話からの脱却: 「癒着を剥がす」という言葉に惑わされず、一時的な脳のハッキング(麻酔効果)に依存しない。 [cite: 27, 34]
  • 真の原因へのアプローチ: 痛みの起点である「椎間板」の力学環境を整え、反り腰や猫背による剪断力を排除する。
  • 能動的な身体作り: 痛みが落ち着いたら、ウォーキング等の重心移動を伴う運動を行い、椎間板へフレッシュな栄養を送り込む。
  • 信頼できる専門機関の選定: 抽象的なナラティブで誤魔化さず、解剖学・バイオメカニクスに基づいた説明と姿勢指導をしてくれる院を選ぶ。

金沢市香林坊の「㐂楽鍼灸整体院金沢本院(Sept Conditioning Lab.)」では、こうした国際基準の医学エビデンスに則り、あなたの身体全体の動的システムと骨格アライメントを適正化する本質的な施術を行っています。
「もう二度と腰痛をぶり返したくない」と本気で願うなら、ぜひ一度当院の専門整体をご体感ください。

主要参考文献 (Web/ジャーナル検索クエリ) [cite: 81]

  • Lancet Low back pain series 2018: "Low back pain: a call for action" [cite: 82]
  • New England Journal of Medicine: "Magnetic Resonance Imaging of the Lumbar Spine in People without Back Pain" (Jensen et al.) [cite: 83]
  • Journal of the American Osteopathic Association: "Three-Dimensional Mathematical Model for Deforming Human Fascia" (Chaudhry et al.) [cite: 84]
  • Cochrane Database of Systematic Reviews: Myofascial release for non-specific low back pain evaluation [cite: 85]
  • 兵藤ら:いわゆる「ぎっくり腰」は椎間板性疼痛か.日本腰痛学会誌,8(1):106 – 114, 2002

【金沢の腰痛専門】 㐂楽鍼灸整体院金沢本院(Sept Conditioning Lab.)

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「金沢市内で腰痛に悩み、何件もの整形外科や接骨院、マッサージに通ったけれど、結局すぐにぶり返してしまう……」

そんな深いお悩みをお持ちではありませんか?日本の伝統都市であり、近年はデスクワークや車社会化が進む金沢市において、慢性的な腰痛や突発的なぎっくり腰に苦しむ方は増加の一途を辿っています。一般的な治療院では「筋肉が硬いから」「骨盤が歪んでいるから」と説明され、マッサージや筋膜リリース、電気治療を勧められることがほとんどです。しかし、なぜそれでは治らないのでしょうか?

結論から申し上げます。**あなたの腰痛が良くならない本当の理由は、痛みの主原因である「椎間板(ついかんばん)」に対して直接的なアプローチが行われていないから**です。本記事では、金沢市香林坊で多くの腰痛患者様と向き合ってきた『㐂楽鍼灸整体院金沢本院(Sept Conditioning Lab.)』が、整形外科学の文献データに基づいた腰痛の本質、朝方にぎっくり腰が多発する生理学的理由、そして一生モノの腰痛予防姿勢までを、約10,000字の圧倒的なボリュームで徹底的に解説します。

この記事の目次(全4パート構成・第1パート)

1. 金沢で腰痛が治らない人が陥る「原因の誤解」とマッサージの限界

金沢市の中心部、香林坊や片町、武蔵ヶ辻周辺をはじめ、多くのオフィスや商業施設が立ち並ぶエリアでは、日々デスクワークによる長時間の座りっぱなし姿勢を強いられている方が少なくありません。また、石川県全体として自家用車の普及率が高く、移動のほとんどを車内で過ごすという「車社会」ならではの生活習慣も、腰痛を悪化させる大きな要因となっています。

腰痛を感じたとき、多くの人がまず思い浮かべるのが「腰の筋肉が凝り固まっているから、揉みほぐしてもらおう」という選択肢です。金沢市内にも、安価なリラクゼーションマッサージ店や、筋肉へのアプローチを謳う整体院が乱立しています。確かに、一時的に強力なマッサージを受けたり、流行りの「筋膜リリース」「トリガーポイント療法」を施術されたりすると、その場では腰が軽くなったような感覚を覚えるかもしれません。

【重要】マッサージで腰痛がぶり返す理由

筋肉や筋膜へのアプローチは、あくまで「結果として生じた副次的な緊張」を一時的に和らげているに過ぎません。腰痛の「本当の発生源(ペインジェネレーター)」が別の場所にある場合、いくら表面の筋肉をマッサージしても、数日、早ければ数時間で元の痛みにぶり返します。それどころか、過度な強揉みは防御性収縮を招き、筋肉をより強固に硬化させるリスクすら孕んでいます。

もし、あなたがこれまでに金沢市内のマッサージ店や整体を何度も利用し、その度に「すぐ元に戻る」を繰り返しているのであれば、それはアプローチしている対象が間違っているという、身体からの明確なサインです。私たちは、腰痛の根本原因を筋肉ではなく、脊椎の構造体そのもの、とりわけ「椎間板(ついかんばん)」に求めて施術を行っています。では、なぜ椎間板がそれほどまでに重要なのでしょうか。次のセクションで、具体的な医学的データとともに解説します。

2. 医学的エビデンスで実証:腰が痛い本当の理由は「椎間板」にある

「腰痛の8割は原因不明」という言葉を耳にしたことがある方も多いかもしれません。これは過去に提唱された古い非特異性腰痛のデータに基づくものですが、近年の脊椎医学・臨床解剖学の進歩により、詳細な理学所見と画像診断を組み合わせることで、腰痛の発生源を高確率で特定できるようになっています。

ズバリ、腰痛(特にぎっくり腰のような急性腰痛、および朝方に痛む慢性腰痛)の本当の理由は、脊椎の骨と骨の間でクッションの役割を果たしている「椎間板(ついかんばん)」にあります。

当院(㐂楽鍼灸整体院金沢本院)を訪れる金沢市の腰痛患者様の多くも、この椎間板を中心としたアプローチに切り替えることで、劇的な症状の寛解(痛みの軽減・消失)を経験されています。筋肉や骨盤の傾きだけを見ていては決して到達できない、腰痛治療の核心がここにあります。

椎間板は、中心にあるゼリー状の「髄核(ずいかく)」と、それを同心円状に幾重にも取り囲む強靭な層状のコラーゲン組織である「線維輪(せんいりん)」という二つの構造から成り立っています。この椎間板が、私たちの日常生活における歩行、走行、ジャンプ、そして座位保持における強大な垂直圧を吸収し、分散させているのです。しかし、この精緻なクッション構造こそが、一度傷つくと激烈な痛みを引き起こす最大のペインジェネレーターと化してしまうのです。

3. いわゆる「ぎっくり腰(急性腰痛)」は椎間板性疼痛なのか?論文を読み解く

ここで、いわゆる「魔女の一撃」と呼ばれる激しいぎっくり腰(急性腰痛)が、本当に椎間板に由来しているのか、日本の整形外科領域における著名な文献を引用して証明しましょう。

兵藤らによる研究論文『いわゆる「ぎっくり腰」は椎間板性疼痛か』(日本腰痛学会誌, 8(1): 106–114, 2002)では、急性腰痛を発症した患者群に対して、椎間板造影検査(ブロック椎間)およびMRIによる極めて詳細な追跡調査を行っています。その結果、驚くべきデータが示されました。

【論文引用・要約】

2)椎間板造影像(ブロック椎間)
後方線維輪までの放射状断裂像(radial tear)が全例にみられた。Adamsの分類では、亀裂型が14例(88%)に、破裂型が2例(13%)にみられた。

3)MR像(T2強調MR像における椎間板の変性度)
ブロック椎間での椎間板の変性度をGibsonの分類でみると、gradeⅡが1例(6%)に、gradeⅢが15例(94%)にみられた。信号が完全に消失する高度変性のgradeⅣはみられなかった。

この研究データが意味することは極めて重大です。調査されたぎっくり腰患者の**「全例」において、椎間板の外側を包む線維輪に放射状の断裂(亀裂や破裂)が観察された**のです。また、MRI像においても、軽度〜中等度の椎間板の変性(水分低下や構造の傷み)がほぼ全例(94%がgradeⅢ)で確認されています。

つまり、私たちが日常的に「あっ、腰をひねって筋肉を痛めた」「重いものを持って筋膜が切れた」と感じているぎっくり腰の正体は、そのほとんどが**「椎間板の線維輪に亀裂が入った瞬間、あるいは断裂した瞬間の痛み」**である可能性が、科学的・客観的データによって強力に裏付けられているのです。

したがって、金沢市内でぎっくり腰を起こして動けなくなった直後に、腰の筋肉を強く揉んだり、無理にストレッチをして引っ張ったりすることは、傷口に塩を塗るどころか、椎間板の断裂(亀裂)をさらに押し広げて悪化させる極めて危険な行為と言わざるを得ません。必要なのは筋肉の緩和ではなく、椎間板にかかる力学的ストレスを即座にゼロに近づける制御アプローチなのです。

© 2026 金沢の腰痛専門整体・㐂楽鍼灸整体院金沢本院 コラム監修 / )

4. 統計が示す真実:なぜ「午前中」にぎっくり腰が多発するのか?

金沢市の接骨院や整形外科の待合室が最も混み合うのはいつでしょうか? 実は、ぎっくり腰で駆け込んでくる患者様が集中するのは、圧倒的に「午前中」です。これには単なる偶然ではなく、人間の身体の構造、特に椎間板の驚くべき生理学的メカニズムが深く関わっています。

椎間板は、人体の中で最大の「無血管組織」と呼ばれています。つまり、他の筋肉や臓器のように血管が直接中まで入り込んで酸素や栄養を運んでいるわけではありません。では、どうやって生命を維持しているのかというと、上下からの圧力が変化することで水分が出入りする「圧力勾配(プレッシャー・グラジエント)」を利用しています。

【メカニズム】夜の間に椎間板で起きていること

私たちが夜、横になって眠っている間、重力による脊椎への圧迫から解放されます。すると、椎間板内部は「陰圧(吸い込む力)」になり、周囲から栄養を含んだ水分をたっぷりと吸い込みます。その結果、朝起きた瞬間の椎間板は、1日の中で最も水分を含み、パンパンに膨らんだ状態になっています。

この「朝方のパンパンに膨らんだ椎間板」こそが、ぎっくり腰の最大の罠です。水風船を想像してみてください。水が少量なら柔軟に形を変えますが、限界まで水が入った水風船は、少しの衝撃でパチンと弾けてしまいます。椎間板も同様で、水分を最大に含んだ起床後数時間は、周囲の膜(線維輪)に強い張力がかかっており、わずかな前屈みやひねり動作で断裂(ぎっくり腰)を起こしやすいのです。

「朝、洗面台で顔を洗おうとして腰が抜けた」「靴下を履こうとした瞬間に激痛が走った」という金沢の患者様のエピソードは、まさにこの椎間板の水分環境が原因です。金沢の冬場のように寒さで筋肉が強張っている時期は、さらにこのリスクが高まります。

5. 慢性腰痛の恐怖:神経が椎間板の「中」まで伸びてくる?

なぜ、一度痛めた腰は何度も痛むようになるのでしょうか? なぜ、金沢の湿った寒さや気圧の変化で腰が疼くのでしょうか? その答えは、椎間板の「神経浸入(しんけいしんにゅう)」という現象にあります。

本来、健康な状態の椎間板は、その外側3分の1程度の層(線維輪の外層)にしか痛みを感じる神経が存在しません。つまり、中心部は痛みを感じない「無痛地帯」なのです。しかし、椎間板が傷み、炎症を繰り返すと、身体は修復しようとして新しい血管と神経を椎間板の内部へと引き込んでしまいます。

慢性腰痛の正体「感作(かんさ)」

本来は神経がないはずの椎間板内部にまで神経が伸びてしまうと、通常なら痛みを感じない程度のわずかな重力や、座っている時の圧力に対しても、脳へ「痛み」の信号を送るようになってしまいます。これが、金沢で多くの人が悩む「何をしても消えない慢性的な腰の重だるさ」の解剖学的な正体です。

この状態になると、単に筋肉を揉むだけでは解決しません。伸びてしまった神経を過敏にさせないためには、椎間板にかかる「剪断力(せんだんりょく:骨が前後にズレようとする力)」を最小限に抑える骨格の再構築が必要不可欠となります。

6. 椎間板を殺す「剪断力」と反り腰の危険な関係

腰痛治療において、私たちが金沢の患者様に最も注意を促すのが「剪断力(せんだんりょく)」です。これは、積み木のように重なっている脊椎が、前後にズレようとする力のことです。

特に「反り腰」の傾向がある方は注意が必要です。腰椎が過度に前方に湾曲すると、上の骨が下の骨に対して前へ滑り落ちようとする力が常に椎間板にかかり続けます。この「ズレる力」は、垂直な圧迫以上に線維輪を傷つけやすく、椎間板の老化(変性)を加速させます。

金沢市で働くデスクワーカーの方に多いのが、「良い姿勢を意識しようとして腰を反らしすぎている」ケースです。胸を張ることを意識しすぎて腰に強い剪断力をかけ、結果として自ら椎間板を痛めている……。これを防ぐには、背中の筋肉で姿勢を作るのではなく、骨盤のアライメント(配置)を整える専門的な調整が必要になります。

7. 椎間板を守る「黄金の動作」:今日からできる腰痛予防

「一度傷ついた椎間板は完全には元に戻らない」——これは医学的な事実です。だからこそ、金沢で腰痛に悩むすべての方に知っていただきたいのが、椎間板へのストレスを最小化する身体の使い道です。

① 前屈みの時は「ヒップヒンジ」を意識する

顔を洗う、掃除機をかける、下のものを拾う。これらの動作の際、背中を丸めていませんか? 背中を丸めた前屈姿勢は、まっすぐ立っている状態の約2倍以上の圧力が椎間板にかかります。改善策は、股関節を蝶番(ヒンジ)のように使う**「ヒップヒンジ」**です。背中を板のようにまっすぐ保ったまま、お尻を後ろに突き出すようにして屈むことで、負担を椎間板ではなくお尻の大きな筋肉(大臀筋)に逃がすことができます。

② 座る時は「椅子の高さ」が命

金沢のオフィスワークやご自宅でのリラックスタイム、実は「低い椅子」や「地べた座り」が腰を破壊しています。座面が低いと骨盤が後傾し、強制的に椎間板へ強い圧力がかかる猫背姿勢になります。理想は、股関節が膝よりも少し高い位置に来る高さの椅子に座ること。これができない環境では、クッションをお尻の後ろ半分に敷き、骨盤を立てるサポートをしてください。

8. 「安静」はもう古い? 椎間板の栄養補給には「運動」が必要な理由

昔は「腰が痛ければ寝ていろ」と言われましたが、現在のスポーツ医学では逆です。椎間板の健康を維持するためには、適度な**「ポンピング作用(上下の圧力移動)」**が必要です。

前述の通り、椎間板は血管がないため、動くことでしか栄養を吸い込めません。ずっと同じ姿勢で座っていることは、椎間板を干上がらせているのと同じです。金沢の美しい街並みをウォーキングしたり、軽くジョギングしたりすることは、椎間板に「圧をかける→抜く」のサイクルを繰り返し、フレッシュな水分を送り込む最高のメンテナンスになります。

プロが推奨する運動のポイント

「痛みが強すぎる時」は安静が必要ですが、動けるようになったら「痛くない範囲で歩く」ことが回復を早めます。特に上下の重心移動があるウォーキングは、椎間板の栄養交換を促進し、組織の修復を助けます。

9. 金沢の気候と腰痛:冬の寒さと湿度が椎間板に与える影響

金沢にお住まいの方なら実感されている通り、冬場の凍てつくような寒さと高い湿度は、腰痛持ちには厳しい環境です。気温が下がると毛細血管が収縮し、全身の血流が悪化します。すると、元々血管のない椎間板周辺の環境はさらに悪化し、栄養不足が加速します。

また、雪かきなどの重労働は、椎間板に不意の強い圧力をかける最たるものです。金沢での腰痛対策には、単なる姿勢矯正だけでなく、こうした地域特有の生活環境に合わせたケアも欠かせません。身体を芯から温める入浴や、冬場こそ意識的な水分摂取を行うことが、椎間板の柔軟性を保つ鍵となります。

10. 金沢で「本当に信頼できる」腰痛専門院を見極める3つのポイント

金沢市には数多くの整体院やマッサージ店がありますが、椎間板のトラブルを抱えている方が「選んではいけない」院も存在します。大切な身体を預けるために、以下の3点を確認してください。

  • ① 検査とヒアリングに時間をかけているか?
    ベッドに寝かせてすぐに揉み始める院は危険です。椎間板の損傷を疑うなら、どの動作で痛むのか、神経症状はないか、SLRテストなどの神経学的検査を丁寧に行う必要があります。
  • ② 科学的エビデンス(根拠)に基づいた説明があるか?
    「気が滞っている」「骨盤が数ミリズレている」といった抽象的な説明だけでなく、本記事で紹介したような椎間板の生理学や力学(バイオメカニクス)に基づいた納得感のある説明をしてくれる院を選びましょう。
  • ③ 日常生活の指導(セルフケア)が具体的か?
    施術の時間は1日のうちのわずか1時間足らずです。残りの23時間でどう椎間板を守るか(座り方、立ち方、寝方)を具体的に指導できない院では、根本改善は望めません。

11. 㐂楽鍼灸整体院金沢本院が選ばれる理由

金沢市香林坊に構える当院(Sept Conditioning Lab.)では、最新のスポーツ医学と伝統的な手技を融合させた独自のアプローチを行っています。私たちは単に「腰の痛みを消す」ことだけを目的としていません。あなたの椎間板が10年後、20年後も健康であり続け、金沢での生活を謳歌できる身体を作ることをミッションとしています。

当院の特徴は、徹底した「アライメント(配列)の適正化」です。椎間板にかかる剪断力をゼロにするための骨格調整、そして深層筋への緻密なアプローチにより、多くの金沢の腰痛難民の方々を笑顔に変えてきました。

まとめ:あなたの腰痛改善は「椎間板」への理解から始まる

約10,000字にわたる本コラムをお読みいただき、ありがとうございます。金沢で腰痛に悩むあなたが、今日から意識すべきことは以下の4点です。

  • 原因の特定: 痛みの主役は筋肉ではなく「椎間板」の損傷や変性である可能性が高い。
  • 朝の警戒: 水分を吸って膨らんだ起床直後の1〜2時間は、動作に細心の注意を払う。
  • 力の制御: 椎間板を破壊する「剪断力(ズレる力)」と「過度な圧迫」を、正しい姿勢で回避する。
  • 専門的ケア: 表面的なマッサージで誤魔化さず、構造を整える本質的な整体を受ける。

「もう、金沢の街を不安なく歩きたい」
そう願うなら、ぜひ一度当院へご相談ください。あなたの腰痛の正体を解き明かし、根本からの改善を共に目指しましょう。

【金沢の腰痛専門】 㐂楽鍼灸整体院金沢本院(Sept Conditioning Lab.)

〒920-0961 石川県金沢市香林坊2丁目12-10 1F

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金沢で五十肩に悩まされたら!

【金沢】五十肩が治らない本当の理由|原因・症状・改善方法を専門的に解説

結論|五十肩は「肩だけの問題」ではない

五十肩(肩関節周囲炎)は「年齢のせい」と言われることが多い症状ですが、実際にはそれほど単純ではありません。

確かに加齢による組織変性は存在します。しかし本質的には、

  • 関節機能の低下
  • 肩甲帯の運動異常
  • 神経系の防御反応
  • 疼痛回避による運動学習

これらが複雑に絡み合って発症・慢性化します。

つまり、「肩を揉む」「温める」だけでは改善しないケースが多いのです。


そもそも五十肩とは何か?

五十肩は一般的に「肩関節周囲炎」と呼ばれます。

特定の疾患名というより、

  • 肩関節周囲組織の炎症
  • 拘縮(硬化)
  • 疼痛

を包括的に指す名称です。

医学的には、

  • 凍結肩(Frozen Shoulder)
  • 癒着性関節包炎(Adhesive Capsulitis)

などの概念と重なります。


五十肩の主な症状

① 夜間痛

五十肩の代表的症状です。

夜になるとズキズキ痛み、

  • 眠れない
  • 寝返りで激痛
  • 横向きで寝られない

などが起こります。

これは単なる炎症だけでなく、 神経系の過敏化が関与しています。


② 可動域制限

五十肩では肩が動かなくなります。

  • 腕が上がらない
  • 後ろに回らない
  • 服を着るのが辛い

特に

  • 外旋
  • 外転
  • 水平伸展

が制限されやすいです。


③ 動作時痛

日常生活でも強い痛みが出ます。

  • 洗濯物
  • 髪を洗う
  • 高い場所の物を取る

などで強い負担が生じます。


なぜ五十肩は治りにくいのか?

ここが最重要です。

五十肩が治りにくい理由は、 「炎症」だけではないからです。

実際には、

  • 関節包拘縮
  • 筋機能低下
  • 肩甲胸郭リズム破綻
  • 神経防御反応

などが起こっています。

つまり、 「痛いから動かさない」 ↓ 「さらに硬くなる」 ↓ 「さらに痛い」

という悪循環が起こります。


五十肩の病期(超重要)

五十肩は病期によって対応が変わります。

① 炎症期

  • 強い夜間痛
  • 安静時痛
  • 熱感

この時期に無理に動かすと悪化します。


② 拘縮期

炎症は減少しますが、 肩が硬くなります。

この時期は可動域改善が重要です。


③ 回復期

徐々に動きが戻ります。

しかし放置すると可動域制限が残ります。


よくある間違い

❌ とにかく動かす

炎症期では悪化します。

❌ マッサージだけ

関節機能は改善しません。

❌ 湿布だけ

根本原因は変わりません。


五十肩と姿勢の関係

五十肩では姿勢の影響も非常に大きいです。

特に、

  • 猫背
  • 胸椎後弯
  • 頭部前方位

があると肩甲骨機能が低下します。

その結果、 肩関節への負担が増加します。


肩甲骨が重要な理由

肩関節は単独では動きません。

実際には、

  • 肩甲骨
  • 鎖骨
  • 胸郭

が連動しています。

これを「肩甲上腕リズム」と呼びます。

五十肩ではこのリズムが崩壊しています。

五十肩は「肩だけ治療しても治らない」

ここが非常に重要です。

一般的な五十肩治療では、

  • 肩を揉む
  • 肩を温める
  • 肩を動かす

という「肩そのものへのアプローチ」が中心になります。

しかし、実際にはそれだけでは改善しないケースが非常に多いです。

なぜなら、 五十肩は肩関節だけの問題ではないからです。


夜間痛は「普通の炎症」では説明できない

五十肩で最も特徴的なのが、

  • 安静時痛
  • 夜間痛

です。

特に、

  • 寝ているだけで痛む
  • 寝返りで目が覚める
  • ズキズキとうずく

という症状は典型的です。

しかしここで考えなくてはならないのは、 通常の炎症だけでは説明がつきにくいという点です。

例えば、

  • 人工関節手術
  • 骨折手術
  • 大きな外傷

などでも、数週間〜数ヶ月で痛みはコントロールされます。

それにも関わらず、 五十肩では1〜2年も痛みが持続することがあります。

これは単純な炎症だけでは説明が困難です。 :contentReference[oaicite:0]{index=0}


関節拘縮は「筋肉」ではなく関節包が問題

五十肩では肩が極端に硬くなります。

この拘縮に対して、

  • 筋肉を揉む
  • ストレッチする

という対応が行われることがあります。

しかし研究では、 拘縮肩のマニピュレーション時に破綻する部位は

  • 後方下部関節包
  • 腱板疎部

であり、筋肉ではないことが示されています。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}

つまり、 凍結肩の本質は筋肉ではなく関節包拘縮です。


なぜ関節包が急激に硬くなるのか?

ここが五十肩最大の謎です。

通常、 関節包はそこまで急激に変化しません。

股関節や膝関節でも、 単純な炎症だけで急速な拘縮が発生することは少ないです。

それなのに五十肩では、

  • 数週間〜数ヶ月で
  • 急激な可動域低下
  • 強い拘縮

が起こります。

この現象には、 神経の影響が強く関与している可能性があります。


神経変性と五十肩の関係

拘縮が起こる部位には、 神経変性(Renaut小体)が認められることが報告されています。 :contentReference[oaicite:2]{index=2}

特に、

  • 腋窩関節包
  • 腱板疎部

には頚椎5番由来の神経が分布しています。

つまり、

  • 頚椎
  • 末梢神経
  • 血流障害

が関与している可能性が高いのです。


頚椎と五十肩の関係

五十肩の方を詳しく評価すると、

  • 首の動きが悪い
  • 頚椎症がある
  • 肩だけでなく腕まで違和感がある

というケースが少なくありません。

特に頚椎5番周辺は、 肩周囲へ向かう神経に関与します。

そのため、 頚椎由来の神経ストレスが肩関節包へ影響している可能性があります。


五十肩は「神経因性疼痛」に近い特徴を持つ

五十肩には、

  • 安静時痛
  • 夜間痛
  • 異常な拘縮

など、 神経障害性疼痛に近い特徴があります。

これはCRPS(複合性局所疼痛症候群)と似た特徴です。 :contentReference[oaicite:3]{index=3}

CRPSでも、

  • 強い痛み
  • 拘縮
  • 血流異常

が起こります。

つまり、 五十肩にも神経因性要素が含まれている可能性があります。


糖尿病・高脂血症・甲状腺疾患との関係

五十肩は、

  • 糖尿病
  • 高脂血症
  • 甲状腺疾患

との関連が知られています。

これらに共通するのは、 血流障害・動脈硬化リスクです。

つまり、 神経への血流障害が発生しやすい状態と言えます。

これが神経変性や拘縮に関与している可能性があります。 :contentReference[oaicite:4]{index=4}

五十肩で本当に重要なのは「神経ストレス」を減らすこと

ここまで解説してきた通り、 五十肩は単なる肩関節炎ではなく、

  • 神経
  • 血流
  • 関節包
  • 運動制御

が複雑に関与しています。

つまり、 単純なマッサージだけでは改善しにくいのです。


神経への圧迫ストレス

神経は、

  • 圧迫
  • 牽引
  • 血流低下

によって機能低下を起こします。

特に、 頚椎から肩へ向かう神経は、

  • 斜角筋
  • 腋窩

など複数の部位でストレスを受けます。

これを「ダブルクラッシュ」のような概念で考える必要があります。


Neural Flossing(神経モビライゼーション)とは?

神経は単なる電線ではありません。

実際には、 滑走しながら動いています。

しかし五十肩では、

  • 拘縮
  • 炎症
  • 血流低下

によって神経滑走性が低下します。

Neural Flossingは、 神経の滑走性・伸張性改善を目的としたアプローチです。 :contentReference[oaicite:5]{index=5}


血流改善が重要な理由

神経は血流依存性が高い組織です。

そのため、 血流低下は神経機能低下へ直結します。

特に五十肩では、

  • 動脈硬化
  • 糖代謝異常
  • 血液循環低下

との関連が強く示唆されています。


肩だけ動かしても改善しない理由

五十肩で重要なのは、 肩関節単独ではなく

  • 胸椎
  • 肩甲骨
  • 頚椎

を含めた全体機能です。

例えば、 胸椎が硬いと肩甲骨が正常に動きません。

その結果、 肩関節へ過剰な負荷が集中します。


肩甲胸郭リズムの破綻

正常では、 腕を上げる際に

  • 肩甲骨
  • 上腕骨

が協調して動きます。

しかし五十肩では、 このリズムが崩壊しています。

そのため、 無理に肩だけ動かすと悪化します。


炎症期に無理な運動は危険

よくある誤解として、

「痛くても動かした方が良い」

というものがあります。

しかし炎症期では、 強い刺激が逆効果になることがあります。

特に夜間痛が強い時期は、 神経過敏も強くなっています。


五十肩に対する当院の考え方

当院では、 五十肩に対して以下を重視しています。

  • 頚椎機能改善
  • 神経リリース
  • 胸椎可動域改善
  • 肩甲骨機能改善
  • 血流改善

つまり、 「肩だけを見る」のではなく、 神経系を含めて全体を評価します。


鍼灸が有効な理由

鍼灸は、

  • 鎮痛作用
  • 血流改善
  • 神経系調整

に作用します。

特に深部組織への刺激は、 徒手だけでは難しい部分にもアプローチ可能です。


改善には「早期介入」が重要

五十肩は放置すると、

  • 拘縮固定
  • 運動パターン異常
  • 慢性疼痛化

が進みます。

そのため、 早い段階で適切に介入することが重要です。

症例紹介

50代女性|夜間痛が強い五十肩

主訴:夜間痛・挙上困難
期間:6ヶ月以上

評価では、

  • 頚椎可動域低下
  • 胸椎伸展制限
  • 腋窩部緊張

が強く認められました。

施術では、

  • 頚椎調整
  • 神経モビライゼーション
  • 鍼灸

を中心に介入。

結果、 数回で夜間痛が軽減し、 睡眠が可能となりました。


40代男性|拘縮が強い凍結肩

主訴:肩が90°以上挙がらない

評価では、

  • 肩甲骨固定化
  • 胸椎回旋制限
  • 頚部神経ストレス

が認められました。

肩だけではなく、 全身連動性を改善した結果、 徐々に可動域が改善しました。


セルフケアで重要なこと

① 水分摂取

血流改善のために重要です。

② 軽い運動

循環改善が目的です。

③ 首・胸椎の柔軟性

肩だけでなく、 胸郭機能も重要です。


よくある質問

Q. 五十肩は放置で治りますか?

軽症では改善する場合もあります。 しかし重症例では拘縮が残存することがあります。

Q. 温めた方がいいですか?

炎症期では悪化する場合もあります。 病期判断が重要です。

Q. ストレッチは必要ですか?

拘縮期には有効ですが、 炎症期では刺激量に注意が必要です。


まとめ|五十肩は「肩の炎症」だけではない

五十肩は、

  • 関節包拘縮
  • 神経変性
  • 血流障害
  • 運動制御異常

などが複雑に絡み合う症状です。

そのため、 単純に肩だけを治療しても改善しないケースが多いのです。

特に、

  • 夜間痛
  • 長期化
  • 強い拘縮

がある場合は、 神経系も含めて考える必要があります。 :contentReference[oaicite:6]{index=6}


金沢で五十肩にお悩みの方へ

当院では、

  • 神経
  • 関節
  • 姿勢
  • 血流

を総合的に評価し、 五十肩へアプローチしています。

「どこに行っても改善しない」 「夜間痛で眠れない」

そんな方は一度ご相談ください。

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姿勢が悪いと起きる身体への3つの影響

姿勢が悪くなると起こる身体への悪影響を解説します.

ずばり

① 見た目が悪い  ②身体の痛みや変形が起きる ③太りやすい.痩せにくくなる

詳しい解説は↓

 

①見た目が悪い

悪い姿勢と良い姿勢の比較

写真のように同じ人物でも姿勢が悪いだけでずいぶんと印象が違いませんか?

お腹が出てしまっていわゆるぽっこりお腹になってますね..

身長も低くなってるのがわかります.

頭が前に出て首が前に倒れています.こうなると首の長さが低くなるので,顎周りの肉があまり,フェイスラインのもたつきやたるみにつながります.

姿勢が悪いと老け込んで見える事もよく経験します.

 

②身体の痛みや変形が起きる

 

肩こりや腰痛は最たるものですね.首が変形して神経を圧迫すると肩こりが起きますし,場合によっては五十肩を引き起こしたりもします.

反り腰が強いと椎間板が傷み,腰痛になります.椎間板が傷むと二度と元通りにならないので良好な状態を保つ事が大事です.また,辷り症など不可逆的な疾患の因子にもなります.

他にも膝の傷みや外反母趾なども姿勢の悪化によるマルアラインメントに起因します.

 

肩こりの原因とは??筋肉ではなく神経由来!

腰痛を引き起こしている組織は椎間板!

五十肩の治し方

 

 

 

3.太りやすい.痩せにくくなる

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睡眠の質のお話~レム睡眠ととノンレムって??~ 睡眠でお悩みなら㐂楽鍼灸整体金沢本院

レム睡眠とノンレム睡眠の考え方

 TVで睡眠の特集が何度かあったので睡眠について私見を交えて解説します.

 

まずよくある区別がレム睡眠とノンレム睡眠です.

レム(REM)は高速眼球運動の略で,眠っているにも関わらず目がぐるぐる動いている状態です.これは眠っているけど脳は働いているという事です.

ノンレムは眠っていて眼球運動がない状態で,脳が休んでいると言われます.

この脳が休むノンレムの時が【深い眠り】と言われる事が多いのですが,個人的には納得していません.

 

レムの時間,実は身体の筋肉の働きが完全なゼロになります(金縛りの理由).

普段,筋肉は力を抜いているつもりでも極わずかに力が入っています.アイドリング状態だと考えてください.

レムで眼球運動(目の筋肉が活動している)は起こっているのに,身体の筋肉は完全に活動を停止しているって何か変だと思いませんか??

眠っているのに脳が働く理由があるはずですよね.

 

もろもろ割愛しますが,レムは脳が働いて積極的に身体を休める時.

ノンレムは,脳が休む時.

と解釈すると説明がしやすいのです.

 

眼球運動は目のお掃除.朝目ヤニがついている事ありませんか?目に付着した不純物を体外に押し出しているのだと考えられます.

また不整になった角膜を整えている可能性も考えられます.

筋肉の働きがゼロになるのは,筋肉の積極的な休養と回復です.

わずかにでも力が入っていると充分な休養が取れないはずです.

 

このように【脳が休んでいる時期(ノンレム)】と【身体を休めている時期(レム)】に分けると,睡眠を理解しやすいと思っています.

ですから,ノンレムが深く,レムが浅い睡眠と言うのは語弊があるのでは??と考えます.

両方あるのが質の良い睡眠という事です.

 

さきほど少し金縛りとカッコ書きしましたが,金縛りは身体の筋肉のスイッチが完全に切れているレム睡眠中に,脳の活動が覚醒レベルに達してしまった事で起こります.

目が覚めたような意識はありますが,筋肉のスイッチが完全に切れているので身体が動かないんですね.

完全に覚醒している訳ではないので,本来目は開かず何も見えませんが,何かを見たという人の多くは【夢】と同じ状態なのです.

睡眠麻痺という医学的な用語もありますので,オカルティックな現象ではないため頻繁に起こる方も安心してください.

 

 

話しを戻して,じゃあどうしたら睡眠の質が良くなるか?

環境もありますが心身ともに興奮を抑えてあげるのが重要です.

こういう事には鍼灸がとっても良いです.

自律神経への作用や脳血流の変化を起こせるからです.

他にも睡眠方法などもありますが,文字数で次の機会に.

睡眠でお悩みの方は鍼灸受けてみる価値あります!

 

 

 

 

 

 

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セプトきらく鍼灸整体院

【整体・マッサージ・エステ・小顔・肩こり・腰痛・ヘッドスパ・美容鍼・猫背・巻き肩・反り腰・産後骨盤・小顔】

≪住所≫ 石川県金沢市香林坊1-2-40 石川県教育会館1F 

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