腰が痛い本当の理由!
ズバリ,椎間板です.
特にぎっくり腰のような急性腰痛では,ほぼ全例に椎間板の理学初見が見つかります.
“2)椎間板造影像(ブロック椎間)
後方線維輪までの放射状断裂像(radial tear)が全例にみられた.Adamsの分類1)では,亀裂型が14例(88%)に,破裂型が2例
(13%)にみられた.
3)MR像
①T2強調MR像における椎間板の変性度ブロック椎間での椎間板の変性度をGibsonの分類6)でみると,gradeⅡが1例(6%)に,gradeⅢが15例(94%)にみられた.信号が完全に消失する高度変性のgradeⅣはみられなかった.なお,Gibson分類gradeⅠはintranuclear cleftとした.”
*兵藤ら:いわゆる「ぎっくり腰」は椎間板性疼痛か.日本腰痛会誌,8(1):106 – 114, 2002
当院でも椎間板をメインにアプローチしていますが,寛解率は非常に大きいので椎間板が痛みのもとであることが分かります.
またぎっくり腰は午前中に多いとされるのも椎間板が原因であることで説明出来ます.
さらに椎間板は身体の中でも特殊な機能を持つ組織で,この特殊さが慢性的な腰痛をも引き出してしまっています.
なぜ椎間板で腰痛が起こるのか?
健康な椎間板には,周囲の膜状の【線維輪】という部分に痛みを感じる神経があります.
この線維輪が破れることでぎっくり腰のような痛みがでると考えられるわけです.
先に引用したように,椎間板に断裂像が観察されるのもその理由ですね.
ぎっくり腰は午前中に起きやすいという話がありましたが,椎間板の中身は水分のあるゼリー状のものです.
血管は通っていないので外部と血液のやり取りはありません.
ただ椎間板も組織である以上,酸素を含めた栄養素のやり取りが必要です.
椎間板と外部とのやり取りは圧力勾配によって行われます.
上下から椎間板を潰すように圧力がかかると,中身の水分が外へあふれます.
横になったり,運動時などにこの圧力が抜け陰圧になると外から中身に水分が流れ込む状態になります.
概念的なお話ですが,椎間板が膨らんだりしぼんだりしているわけですね.
このため,朝方はマックスに膨らんでいる状態です.この膨らんだ状態で,急激に圧力がかかると線維輪が耐えきれず破綻し亀裂が入ってしまうのです.
これが午前中に多い理由であると考えられます.
ちなみに慢性化した腰痛でも,午前中が痛いか午後が痛いかによって対処が変わるのも,この椎間板の膨らんだりしぼんだりする事で説明出来ます.
慢性化した腰痛にも椎間板がどう関与しているのかを次で詳しく解説します.
腰痛が慢性化する理由は?
上の図のように,もともと椎間板は周りの膜状の【線維輪】と呼ばれる部分しか痛みを感じる神経がありません.
しかし,椎間板に充分な栄養のやり取りが出来ずに傷んでくると,痛みを感じる神経が椎間板の中の方まで伸びてしまう事が分かっています.
本来な痛みを感じていなかった,椎間板に対する圧力や剪断力に痛みを感じるようになってしまうのです.
さらに椎間板の容積が減り,もともとの構造体が破綻すると不安定性などが発生し,より椎間板にストレスがかかりやすい負の連鎖が起こってしまいます.
椎間板に由来する腰痛はどうしたら??
なんと言っても予防が大事です.
椎間板は一度悪くなると二度ともとに戻りません.
椎間板が傷まない日常生活を送る事です.
ただし,傷んでしまった椎間板がある限り痛みが無くならないか?というとそうでもありません.
椎間板へのストレスを減らせば腰痛は起こりません.
椎間板へのストレスの多くは【圧迫】と【剪断力】です.この二つを排除すれば腰痛はほとんどなくなります.
圧迫は前屈や低い椅子や地べたに座る事で起きやすく,剪断力は反り腰で発生します.
上のように前にかがむ時,腰を含めて上半身全体が曲がってしまうと椎間板に大きな圧迫が加わります.
まっすぐ立っている時の2倍以上もかかると言われます.
下のように,背中がまっすぐのまま股関節だけで前にかがむようにしましょう.
低い椅子や地べたに座るとどうしても腰が丸く猫背になります.
この姿勢で圧迫が続くと椎間板はどんどん痛み腰痛のもとになります.
なるべく高い椅子に座るか,腰が丸くならないようにクッションなどを使用しましょう.
運動もとても大事です!!
椎間板の栄養のやり取りが圧力勾配によって行われている事は先述しました.
つまり圧力勾配を繰り返す事で椎間板を健康に保てるますし,さらなる悪化を防げるという事です.
日本人はデスクワークが多く,先進諸国の中でも座っている時間がとても長いと報告されています.
座位でも立位でも『動かない』という事は,椎間板に常に圧力か剪断力がかかり栄養が入っていかない状態といえます.
耳学問でソースな無いのですが,アフリカ(だったはず…)に1日20kmも歩く民族がいるそうですが,椎間板がとても健康に保たれているそうです.
座りっぱなし,立ちっぱなしというのが椎間板を傷め,腰痛につながるんですね.
ストレッチなどもいいですが,出来ればランニングのような上下の重心移動が行われる運動が良いと思います.
こういう刺激は骨密度にも良い働きがあるので一石二鳥です.
痛くてどうにもならない時には!
まず痛くて運動も出来ないっていう時はどうすれば?ってなりますね.
まずは病院で診断を受けましょう.
できればMRIまで撮って,腰椎の状態を椎間板まで含めて確認出来ると良いです.
年配の女性に多いのですが,ギックリ腰だと思ったら腰椎の圧迫骨折だっとという事もあります.
当院でも5例ほど,腰痛のご相談で来ていただきましたが病院を紹介すると骨折だった件があります.
骨折や重篤な疾患がなければ今度はケアですね.
即効性があるのは硬膜外ブロックです.病院でしか出来ません.
ただ,損傷している部位より下に入ってしまうと効果が無いこともあります.
病院ではその他,リハビリがあります.物理療法や運動療法,ところによっては徒手療法もあります.
中には痛み止めとお薬だけというところもあります.
これで良くならなかった場合や満足出来ない場合は,きました【整体】です.
トリガーポイントや筋膜はやめておきましょう.
ここまで説明したように,痛みは椎間板のせいなのでトリガーや筋膜だと原因にアプローチ出来ず,必ずぶり返します.
もしそれで治ったという経験がある方は,一時的に麻痺している間に組織が修復されただけでそのおかげではありません.
都合が悪いのは,腰痛になりやすい骨格のアラインメントが変わっていないので,一定の期間が経つとまたギックリ腰を繰り返してしまいます.
腰痛の原因と対策の解説でした.
普段の姿勢はとても大事です.
座っているときも立っているときも注意しましょう.
ただいつもの姿勢で骨格が固まっている場合は,良い姿勢が取れるように整体を受けてください.
当院の整体の特徴と腰痛に効くストレッチを紹介するので,病院でも良くならない場合や姿勢を良くしたい方はぜひ.
ストレッチは身体も柔らかくなりますよ!

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